2012年1月19日木曜日

ポケミスを知ってるかい?



















(よ)です。
ポケミスとは、ハヤカワ・ポケット・ミステリのこと。
あんまりミステリーには詳しくないのですが
ポケミスのイメージは
「おじさん」「本格的」「だけどちょっと埃っぽい」「喫茶店で読む」
って感じ。

でもなんだか最近この
卵をめぐる祖父の戦争」がおもしろいと
いくつかの声を聞いて気になってました。

で、手に入れましたが、これがとっツてもおもしろかった!
どんなお話かっていうと
第二次世界大戦中、ドイツ軍に包囲されたサンクトペテルブルク。
誰もが飢えている戦時下で
ひょんなことから卵を調達するという、
へんてこな任務を請け負うことになってしまった二人の物語。

悲惨な戦争の細部も、いやってほど描かれるのですが
主人公の一人コーリャの、非現実的で魅力的な楽天家っぷりと
卵を命を懸けて探すという、ほのかなばかばかしさが
まるで良質のファンタジーのよう。

最近読んだものの中では出色の一冊でした。オススメ。

しかも、造本がなんだかステキなんです。
ソフトカバーの体裁がわたし好みだし、
この細長いサイズもいいし。
小口が黄色なのもカワイイ。


















おじさんの読み物だとばかり思っていたのに
このこじゃれ感、なに?と不思議に思って調べたら、
なんと2010年からブックデザインを一新したんだそうです。
どうりで!
おもしろいし、モノとしても素敵なので
ぜひ一度手に取ってみてください。

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